学芸員の仕事説明
夏休みの科学体験プログラム「ひらめき☆ときめきサイエンス/見て触って楽しむ博物館・美術館入門 キュレーター(学芸員)の仕事と日本画の魅力」に行ってきました。

体験教室は抽選のものが多いですが、このプログラムも70人程度の応募があったそうです。実際に参加していたのは30人前後だったので、当選確率は1/2以下ですね。

応募した理由は、学芸員という仕事に個人的に興味があったのと、子供が絵をよく書いていたので、美術関係に興味があるのかもしれないと思ったからです。また、今まで知らなかった仕事を知る意味でもいい体験になるはず、と考えました。

場所は神奈川県平塚市の東海大学湘南校舎。とても広いキャンパスです。入口で「ひらめき☆ときめきサイエンス」に参加することを伝えると、会場の松前記念館まで距離がある駐車場に車を停めるよう指示されます。駐車場からは、学生に道を聞いたり大学の職員のような方に親切に教えてもらったりして、やっと会場に着きました。

子供たちの席は自由席。大人は脇の席で見学です。

【開講式】美術は頭で考えず体全体で感じる

開講式では、今回の費用には科研費(科学研究費補助金:国の科学力底上げのために国から出る費用)が使われています、と説明がありました。科研費で未来を担う子供達に仕事の体験をさせてもらえるのはとてもありがたいことですね。

これは遅刻したので聞き逃したのですが、

ほめ上手になろう、人の作品を褒めよう

とのお話もあったようです。これは大事なことですね。才能を伸ばしたりよいところを引き出したりする一つの方法だと思います。

博物館の役割は、大切なものを伝えること。そして、今回一番大事なことは、

「みる」のではなく「かんじる」

ことだそうです。

時間は10:00~17:00までと長く、内容が濃そうです。

【プログラム内容1】美術品を触って感じる

博物館では普通展示物に触ることはできませんが、ここでは、アイマスクをして各国の民族資料などを触りそれが何かを当てます。視覚ではなく触って感じる面白さを体験します。

【プログラム内容2】学芸員の仕事と仕事の体験

学芸員の仕事は、①調査研究 ②収集・保管 ③教師。具体的な仕事内容として次のような例が紹介されていました。 

  • 絵の裏から懐中電灯で光を当てたり紫外線を当てたりして絵の状態を確認
  • 昔の絵に使われている特殊な絵の具の材料の調査
  • 東日本大震災で壊れた像の修復を紹介

講義のあと、IPM(総合的有害生物管理)の体験で、大学内の博物館で環境調査を行います。2人一組で調査して参加者同士の交流も見られます。

実習_資料保存の科学

【プログラム内容3】掛軸について、巻き方、掛け方

掛け軸を鑑賞するとともに、保管、取り出し方などのレクチャーを受けました。掛け軸を保管する桐の箱の詳しい説明は興味深いものでした。

【プログラム内容4】日本画の画材について

日本画の絵の具調合

画材についてのレクチャーを受け、日本画の絵の具の材料、顔料とにかわ(接着剤)の調合実演がありました。理科の実験のような実演に、みんな興味深そうです。

【プログラム内容5】日本画を描く

豆うちわに日本画を描きます。最初に講師の方の実演です。

キラキラした箔を竹筒に入れて網のようになった部分から押し出すことで、金箔などを絵につけることもできます。

日本画・金箔

この豆うちわ、切手を貼ると、郵便で送ることもできるそうです。
夏にこんな郵便が届いたら実用的で楽しいですね。

次はいよいよ子供たちの実習の時間です!

【その他】補足と感想

お昼ごはんとクッキータイム

昼食・学術振興会バック
子供たちは席で昼食をいただきました。こちらがお昼ごはんとお茶。美味しそうです。


大人は持ち込みか、キャンパス内のコンビニや学食を利用します。白身魚フライ(単品で190円)をいただきました。学食は安くていいですね。

終了前には、学芸員の方や研究者の方との交流をかねたクッキータイムがありました。おかしは大人も1つもらえましたよ(笑)

バックは配られた資料のお持ち帰り袋です。

大人でも楽しめた雑学

日本画と風帯
  • 絵画を包む布は、虫よけの効果があるターメリック(うこん)で染めてある。
  • 桐の箱の良さ
    1. 軽くて水に浮くので、中にあるものを水害から守ることができる。
    2. 温度と湿度が一定で変動しない(温度20℃、湿度55%程度)
    3. 密閉できる。
  • 掛け軸の上についている2本のヒラヒラは、風帯と言って元々は鳥よけなのだそうです。

ひらめきときめきサイエンス(学芸員の仕事と日本画の魅力)感想

「見て触って楽しむ博物館・美術館入門」、親としては次の点で満足でした。

  • 一日たっぷり時間を使った内容の深いプログラムであること。
  • 美術や学芸員という仕事について学べたこと。
  • 豆うちわに書く絵の試し書きの時間があったこと → 絵の完成度が高くなったと思います。
  • 科研費でまかなわれた学習体験なので交通費のみで参加でき、家計が助かる。

小学5年生の子供の感想

  • まあまあ面白かった。
  • 豆うちわに日本画を書くのは楽しかった。
  • 説明や講義が長かったので、実習だけでもよかったかも。

今回のプログラムは小・中・高校生合同のプログラムだったので、大人でも楽しめる内容だったのだと思います。そのため、親である自分が「なるほど」と聞いていた内容は、小学生には深すぎたのかもしません。

とはいえ、プログラムでもらった資料を入れるバックやお菓子までもらえて、美術に興味がある親には大満足の内容でした。この体験をすぐに活かせなくても、子供のうちに様々な体験を蓄積するのは有益だと思います。

このような学習プログラムは度々あるようですので、子供が希望するプログラムがあればまた応募したいと思います。