以前より頭が働かない、物がよくなくなる、物忘れが多くなった、言葉が出てこないことがある、注意していても必ず仕事でミスをする。45才を過ぎた私が経験した症状です。

これでは、日常生活に支障をきたすうえに失業の恐れもあります。もし脳の病気なら治らないかもしれないと考え、人生が終わったように感じました。

頭を抱える人

認知症かと思うような症状ですが、検査や診察を受けた結果、高齢者や若年性認知症ではなくても、このような症状になることがわかりました。

働き盛りで発症した原因不明の具体的な症状

  • 話をしていて、言葉が出ないことがある。話している途中で言おうとしたことを何度も忘れてしまい、代わりの言葉も見つからない。
  • 人の話す速度に頭が追いつかない。
  • 引越しを控えていたが、引越しの前日になっても、荷物の箱詰めを終えられず、あと数時間で引越し業者が到着するというのに、急ぐこともできなかった。
  • 何をやるにも時間がかかるようになった。
  • 家の中で物をよくなくし、なかなか見つからない。見つかっても、「何故こんなところに?」と思うような場所で、全く記憶がない。(家族が動かしたわけでもない)
  • 電話で相手の電話番号を控えるとき、確認のため繰り返したが、口に出して繰り返したものとは違う数字を書いていた。
  • 洗面所に掃除に使う歯ブラシがいつも置いてある。掃除用とわかっているはずなのに、それを見て歯を磨こうと思ってしまった。

認知症の検査

若年性認知症を疑って、大学病院の認知症専門外来を受診。
検査内容は以下のとおりです。

1. 脳の細胞が死んでいないか簡単なテスト

  • アナログ時計で、11:10の針の角度を絵に書く。
  • 暗算:100から7を引き、その答えからまた7を引くことを繰り返す。
  • 紙を折って床に置く医師の動作を見て、同じ動作を行う。
  • 今いる場所の 住所(都道府県と区)と、病院名を答える。
  • 短い文を書く(天気のことなど)
  • 五角形が重なった図を見て、同じ図を書く。
  • 当日の年月日、曜日を答える。

2. 採血

主にビタミンBが不足していないかの検査。

3. 頭部MRI検査

様々な部位の病変の検出に優れた画像診断法。任意の断層面が得られる。放射線被ばくがないのが特徴。

4. 脳血流アイソトープ検査

脳血流のわずかな変化を見つける検査で、脳梗塞、てんかん、認知症などの病気の診断に有効。

※脳血流アイソトープの検査費用は、2万円を超えます(健康保険の負担割合が3割の場合)

神経心理検査は自信がなかったにもかかわらず、結果は全て異常なし。今後、認知症専門外来の受診は必要ないでしょうと言われます。

しかし、明らかに脳の働きが鈍くなっているのを自覚していたため、このまま放置することはできません。医師は脳に異常がないので、精神的なもの(うつ)である可能性を指摘し、精神神経科を受診するよう勧めます。

うつ病の診断

精神的な疾患で言葉がでなくなるのか?”うつ病” は気分が落ち込む病気だと思っていたので、それによって頭の働きが鈍くなるとは信じられないまま同じ病院の精神神経科を受診します。

精神神経科で症状の詳しいヒアリングの結果、精神療法を受けるとともに、抗うつ剤を処方されました。参考までに、精神神経科では医師と話す時間、その時間枠分の精神療法費が請求されました。

問診する医師

治療に使用した抗うつ剤、リフレックス

最初に処方されたのは、サインバルタという薬でした。しかし、体に合わず副作用で食べものを吐いてしまったため、リフレックスに変更されます。

リフレックスは一日半錠の処方。暫く続けたところ症状が改善したので、半錠の服用をさらに6ヶ月継続することになります。そこで状態が安定したので薬をやめ、症状の再発がないことが確認されました。

リフレックスの副作用には、眠気と体重増加があります。飲んだとたんに瞼が閉じるほどの眠気を感じましたが数日で慣れ、強い眠気はなくなりました。精神高揚材のため、飲み始めの頃一時的に攻撃的になったことを自覚しましたが、日常生活に支障はない程度です。

リフレックスのデメリットは、服用すると保険に入れなくなるということです。治療完了後、2016年12月現在ですが、保険会社3社を申し込み、いずれもリフレックスのために加入できなかったので、保険に新規加入の予定がある方はご注意ください。

抗うつ剤と同じ効果があったイミダペプチド

病院受診の前にイミダペプチドを試したところ、そのあと服用したリフレックスと同じ効果がありました。仕事上のミスが減り、日常生活で困難を感じることも少なくなりました。ずっとモヤモヤしていた頭の霧が晴れたような感覚です。イミダペプチドなら、処方薬ではないので保険の加入にも支障がありませんね。

イミダペプチドで十分効果はあったのに、何故病院で診察を受け処方薬を試したのか?
・・・それは、症状の原因を突き止めたかったからです。病院の処方で治れば病気を特定できると思ったのです。その結果、頭が働かなくなるうつ病もあるのだと納得しました。

脳の働きが悪くなるのは精神的な問題の可能性もある!

精神的に強いと思っている人こそ、無理をして気づかぬうちにストレスを抱え続けているかもしれません。その結果、例えば脳の働きなど思わぬところに支障が表れることもあるのではないかと思います。

まだ働き盛りのときに症状が出ると、将来を考え不安になる方も少なくないと思います。ですが精神的な疾患である可能性もあります。もし認知症のような症状があった場合には、うつの症状も疑ってみてください。

万が一、脳の病気であれば早期発見が大事ですので、早めの検査をお勧めします。